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2022年度「グッドデザイン賞」を受賞しました

2022.10.11

ピジョン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:北澤憲政)は、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞」を4製品受賞しました。

「災害用授乳カップ」はグッドデザイン・ベスト100、グッドフォーカス賞「防災・復興デザイン」をダブル受賞、「母乳実感消毒ケース」はロングライフデザイン賞を受賞しました。

2022年度のグッドデザイン賞を受賞した製品は以下となります:

 

 [災害用授乳カップ]

 

 審査委員による評価コメント 

いつ起こるか分からない災害を前に何ができるだろう。この災害用授乳カップは災害を体験した方々の切実な思いに真摯に細やかに向き合い、次の災害が起きる前に一人でも多くの赤ちゃんとその保護者を救いたいと願う開発者の熱意が感じられた。日本で乳児⽤液体ミルクの製造が2018年に解禁となったのは記憶に新しいが、衛生的な水や煮沸消毒を必要としないことで災害時にも優れた液体ミルクでも実際の現場では哺乳瓶やカップに移し替えて飲ませる必要がある。赤ちゃんが安心してミルクを飲める環境へもう一歩という溝を手軽に埋めてくれるのがこの災害用授乳カップであろう。実際に飲料を飲むと口当たりも良くカバーのサイズも細かく計算されている。各自治体へ備蓄が進むことが期待される。

 

 

[母乳実感消毒ケース(旧名:ミルクポン 哺乳びん消毒ケース)]

 審査委員による評価コメント 

デザインを長生きさせるために大切なことは、市場からのフィードバックなどに基づき改善ポイントと継続ポイントを正しく見極め、アップデートを繰り返していくことである。「母乳実感 消毒ケース」が発売されたのは1995年。それから27年経った今年、哺乳瓶4本分を同時に消毒できる容器サイズや、乳首等の浮き上がりを防ぐストッパー、薬液の軽量を簡単に行えるフタ裏側の計量部はそのままに、容器の底にある部品を取り出しやすくするためにトングのデザインを改良している。本体をピンクからグレーベージュというニュートラルな色に変更したことによって、旧モデルと見た目の印象が大きく変化したように感じられるが、大きく変えているのはトングのデザインのみである。実際は小さな変更であるにもかかわらず、大幅にリデザインしたように見せているこのデザインに、エネルギーロスを最小限に抑えながらデザインを改善し、新しさを直感的に伝える巧みな知恵を感じる。それほど変えていないのに大きく変えたように見せるデザインは、鮮度を長く保ち続ける方法の一つとして手本にもなるだろう。

 

 

哺乳びん、乳首 [母乳実感]

 審査委員による評価コメント 

よもや日本の哺乳瓶のスタンダードとも言える母乳実感シリーズのリデザイン商品。今までの商品よりもシンプルな色と形状となっており、多くのインテリアに馴染むデザインへと変化したように思う。赤ちゃんと母親の研究を先駆的にやっているメーカーという印象を持っているが、長年の研究と検討が今回も様々な形で活かされている。これからも継続的にアップデートをしていくだろうと思うが、改めてセーブポイントとして今回、この連綿とした取り組みを評価したい。

 

 

 [ピジョン 頭をまもるブランケット]

 審査委員による評価コメント 

寒さと安全を同時に守るブランケット。たとえば雪国など、滑りやすい足元の地域に住む方々にとっては、こうした商品は安心感があるのではないか。デザインも嫌味がなく、シンプルだが可愛いデザインで使いやすいだろう。少し個人的な話だが、僕のとある親類の子供は幼少期に転んで後頭部を打って亡くなってしまった、ということがあったらしい。子供の頭は繊細で、それを守ることはプライスレスな価値がある。そのための専用品ではなく、ブランケットで守るという発想が優しくて好きな考え方だった。

以上