私たちが長期的に目指す「赤ちゃんにやさしい未来像」が実現された社会にするために、持てるリソースを重要課題(マテリアリティ)の解決に注力し、中期経営計画に則ってグローバルの4事業が取り組むことで、経済価値と社会価値の双方の伸長と実現を目指して行きます。
この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にするために、私たちピジョングループは「ベビー用品」というニッチな分野におけるグローバルリーディングカンパニーとして、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。
➀企業理念(価値創造のベース)
ピジョンは、存在意義である「赤ちゃんをいつも真に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にします」の実現に向けて、事業活動を展開しています。
これからさらにピジョングループの社員一人ひとりが商品・サービスの提供を通して存在意義を体現していくために、2023年2月、企業理念を更新しました。
②価値創造の源泉
価値創造の源泉として下記の5つの要素をあげています。
・人的資本:Pigeon DNA・Pigeon Wayを実践するグループ社員
・財務資本:連結純資産810億円・自己資本比率77.2%(2023年12月期)
・知的資本:60年以上にわたる哺乳・授乳研究、開発、製造、販売、サービスのノウハウや知的財産
・製造資本:グローバルでの品質管理
・お客様、お取引先様、病院関係者様との信頼関係
➂事業活動と提供価値
価値創造の源泉を基に、当社の強みを活かし、グローバルシェアトップの哺乳器・乳首をはじめ、育児のお困りごとを解決する当社ならではのユニークかつ高品質な商品やサービスを世界中の赤ちゃんとそのご家族へ提供することにより、重要課題(マテリアリティ)への取り組みを着実に行い、事業活動を行うすべての国・地域において、環境負荷を減らし、赤ちゃんとご家族を取り巻く社会課題を解決していきます。
重要課題(マテリアリティ)
当社は2019年4月、事業活動を通して持続可能な社会の発展に貢献し、企業価値の向上を実現するために、当社が解決しなければならない重要課題(マテリアリティ)を特定しました。2022年には、昨今の自社および社会環境の大きな変化を踏まえ、重要課題(マテリアリティ)の見直しを行い、中長期的に取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を5つ特定しました。
第8次中期経営計画(2023/12期- 2025/12期)
2023 年12月期より「サステナブルな成長のために~グローバルでの経済、政治、環境変化に対応したビジネス構造の再構築~」をテーマに掲げ、第8次中期経営計画を進行しています。「赤ちゃんをいつも真に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にします」というピジョングループの「存在意義」を実現するため中長期的に取り組む重要課題(マテリアリティ)を念頭に、グローバルで急速に変化し続ける事業環境に柔軟に対応するために、日本・中国・シンガポール・ランシノ(主要市場:米国・欧州)の事業体制により、環境(E)、社会(S)およびガバナンス(G)の観点から持続可能なオペレーションを追求することによって、事業活動を行うすべての国・地域において、環境負荷を減らし、赤ちゃんとご家族を取り巻く社会課題の解決に取り組みます。
加えて、新しいビジネスにも挑戦することで、ピジョングループは社会になくてはならない存在として持続的な成長と企業価値の向上を目指していきます。
ピジョングループを取り巻く事業環境
ピジョングループにおいて大きな売上を占める日本や中国では、出生数の減少が続いており、特に新型コロナウイルス感染症が流行する中では、そのスピードが加速しました。その一方で、出生数の増加傾向がみられるアフリカ地域をはじめ、当社グループが進出していない市場は依然として多く、事業成長の余地があります。
また、地球温暖化が進行し自然災害が激甚化・頻発化する中で、各国政府が脱炭素社会の実現に向けてカーボンニュートラルを表明し、企業も脱炭素に向けた取り組みを進めることが要求されています。プラスチックの使用に関しても、各国で使い捨てに対する規制が強化され、サーキュラーエコノミーへの移行に向けた動きが加速しています。こうした地球環境課題への応に加え、企業が持続的成長を果たしていくうえでは、人的資本に対する取り組みも不可欠な要素として注目を集めています。さらに、リスクマネジメントの観点からも、自社の社員のみならず、サプライチェーン全体に関わるすべての人々の人権に配慮した取り組みに期待が高まっています。
※ 1 出典:United Nations「World Population Prospects 2022」https://population.un.org/wpp/
※2 出典:ユニセフニュース 2019年5月15日https://www.unicef.or.jp/news/2019/0071.html
出生数の推移 |
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環境課題 |
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社会問題 |
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加速するビジネス環境の変化 |
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④創造する企業価値
ピジョングループが目指す持続的な成長と企業価値の向上として、経済価値と社会価値の双方で以下の目標を設定しています。
・経済価値:第8次中期経営計画での最終年度目標
売上高:1,138億円・売上総利益:565億円・営業利益:160億円
PVA:70億円以上・ROE:14.0%以上・ROIC:15.0%以上
・社会価値:【環境】Pigeon Green Action Plan の実現
【社会】赤ちゃんとご家族を取り巻く社会課題の解決に貢献
【人材】企業価値向上に貢献する人材の育成
⑤事業基盤
⑥長期的な社会との共創価値(赤ちゃんにやさしい未来像)
ピジョンは、当社の存在意義「赤ちゃんをいつも真に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にします」で掲げる「赤ちゃんにやさしい場所」を、6つの社会の姿として描いた「赤ちゃんにやさしい未来像」を策定しました。これは、赤ちゃんとご家族を取り巻く環境が大きく変化する中で、この先の未来を赤ちゃんにやさしい場所にしていくためには社会はどうあるべきか、を考えたものです。策定にあたっては、社員だけではなく、地域・コミュニティ、環境、福祉等の有識者、一般のママ・パパとのディスカッションを行い、そこで得たアイデアを基にしました。 ピジョンはこの「赤ちゃんにやさしい未来像」の実現に向けて、社会に共感を広げ、多様なステークホルダーの皆さまと共創し、活動することで、一歩ずつ前進していきます。