「愛」をかたちに
「確か」をつらぬく

話しかけ、笑いかけ、歌いかける。
どんな時でも全力でつつみ、愛おしむ。
そんなあなたの、赤ちゃんへの深い愛に
確かな研究と技術で応えたい。

この世界をもっと
赤ちゃんにやさしい場所にするために。

安全・安心

よいものづくり

安全・安心

丸み

生まれてまもない
赤ちゃんを守りたい。
そんなすべての人の想いを
形にしています。

挑戦

赤ちゃんが生まれてはじめて
口にするものを作る私たちの責任。
ピジョンのものづくりは、
常に挑戦とともにあります。

確信

年間一億個以上を
製造する人工乳首も
一つずつ確かなものであるよう
見極めています。

浸透

創業以来日本で培った
技術と経験に基づく
Pigeon Quality Standard*は、
海外でも受け継がれ、
同じ品質の商品を
世界中に届けています。

*Pigeon独自の品質基準のこと

よいものづくり

究める

たとえば、おっぱいを飲むとき、
赤ちゃんの口や舌の動きは
どうなっているのか。
赤ちゃんのありのままの姿を
知ることを探求し続けています。

研ぎ澄ます

私たちは五感のすべてを使い、
お客様さえも気づいていない
「お困りごと」を見出しています。

共に創る

365日、私たちのもとに寄せられる、
さまざまな声。
赤ちゃんへの想いが
ものづくりの中で
ピジョンとお客様をつないでいます。

共に深める

共通の想いは「赤ちゃんのために」。
赤ちゃんを真に想う私たちの研究は
世界の医療専門家と共に
さらに進化していきます。

私たちPigeonは、?ちゃん??ひとりが持つ好奇?と成?する?を尊重し、多様な価値が共嗚し合う、?由で喜びにあふれた未来を創造していきます。

丸み
予想外の動きまでも想定し、
細部にこそこだわりを。
デザインにおけるピジョンらしさとは？その答えの一つとして挙げられるのが、曲線を多用した「丸み」のあるフォルムです。
生まれてまもない赤ちゃんの体はとても繊細で、商品の触れる可能性がある部分に少しでも角があると、ケガにつながりかねません。また、成長とともに活発になり、ときに大人が予想もしない動きをすることもあります。そのため、子育て中のあらゆるシーンを想定し、可能な限り角をとることで安全性を高めているのです。
ピジョンの「丸み」は、機能性も兼ね備えています。哺乳器の場合は、どんな授乳姿勢でも手にフィットするようボトルの側面に「くびれ」をつけ、ミルクが最後の一滴まで乳首の先に流れるようボトルの肩部分を「なで肩」に。赤ちゃんをさまざまな危険から守り、ママの不便を少しでも解消できるように、細部にこそこだわりを持ちデザインしています。
丸み
手になじみ、記憶に残る、
あたたかみのあるデザイン。
さらに「丸み」には、ひとのやさしさやあたたかみを感じさせる心理的効果もあります。たとえば、商品の中に胎脂に近い保湿成分*が配合されているスキンケアアイテムは、妊婦さんのお腹をイメージし、左右で異なる曲線を組み合わせたボトルデザインに。親子のふれあい時間をより和やかで記憶に残るものにしたいという想いが込められています。*胎脂に近い保湿成分
「ピジョンベビーリピッド」：イソステアリン酸コレステリル＋セラミド2。
赤ちゃんを抱いたまま何度も手で押すポンプ部分は「片手で楽に押しやすく、天面に水が溜まりにくく、万が一赤ちゃんの体にあたっても痛くないこと」を考慮し、丸くて大きいしずくのような形に。等身大の赤ちゃん人形を抱えながら何度も検証を重ね、滑ってバランスを崩しやすい浴室でも安全に使える理想の「丸み」を追求しました。
丸み
家族の気持ちに寄り添い、
育児をもっと幸せなものに。
新たにデザインを生み出す際には、従来にはない発想が必要になることもあります。NICU（新生児集中治療室）で使われている早期産児専用おしゃぶり*は、一般的なおしゃぶりとは異なる左右非対称の形が特徴的。これは、安静を保つためにベッドで横向きの体位をとることが多い早産・低出生体重の赤ちゃんでもくわえやすく保持しやすい形、やわらかさ、重さにこだわって生み出されたデザインです。*早期産児おしゃぶり「 Preemie Care」
また、ご家族が赤ちゃんのおしゃぶり姿を目にしたときに微笑ましい気持ちになれるように、明るい色味で仕上げたのもこだわり。視認性が高まることで、万が一の紛失を防ぐ機能も兼ね備えています。
心配になったり、焦ったり、悩んだり……育児は楽しいことだけではありません。だからこそ、ピジョンは揺るぎない安全性と、毎日快適に使える機能性、あたたかみを兼ね備えたデザインで、赤ちゃんと家族の時間を、もっと楽しく幸せなものにしたいと考えています。
挑戦
月齢ごとに異なる
赤ちゃんの
哺乳運動に合わせた設計。
60年以上にわたる歴史の中で、ピジョンは哺乳器の「常識」に挑み続けてきました。今では主流になった、広口ですっきりとした形状の人工乳首も、ピジョンが哺乳のメカニズムを解明し、時代に先駆けて開発したもの。「赤ちゃんの口に入った時」のママのおっぱいの形を再現することで、より自然でなめらかな哺乳を促します。
赤ちゃんの哺乳運動は月齢が進むにつれて発達していきます。ピジョンは長年にわたる哺乳研究のノウハウを生かし、乳首の大きさ、やわらかさ、吸い穴の形状を月齢に合わせて変えることで、飲みやすさを向上させています。
哺乳機能が未熟な赤ちゃんでも飲みやすいよう、低月齢の乳首は、やわらかくしなやかなシリコーンを採用し、吸い穴はミルクが出やすい丸穴に設計。一方、高月齢用の乳首は、引っ張ったり、歯で噛んだりすることも想定し、シリコーンの弾力性を高めています。また、赤ちゃんが遊び飲みをしたり、万が一哺乳器をいたずらしたりしてもミルクがこぼれにくいように、吸い口はY字形の切り込みにするなどの工夫を施しています。
挑戦
原料開発や加工技術によって、
飲みやすさと耐久性を両立。
シリコーンは耐久性を兼ね備えながらやわらかくするのがとても難しい素材です。やわらかくしなやかに伸びるほど赤ちゃんは飲みやすくなりますが、その分耐久性が弱まってしまうのです。そこでピジョンは原料メーカーと研究・試作を重ね、月齢ごとに配合の異なるシリコーンを開発。さらに、蓄積した研究データに基づき、乳頭部分からボトムにかけて肉厚を調整することで、飲みやすさと耐久性を両立させています。
商品の耐久性や強度は開発段階から専用の機械を使って厳しく検査しています。赤ちゃんが引っ張ったり、噛んだりすることでついた小さな傷から破損につながることがないよう、あらゆる使用シーンを想定し、公的規格以外にも自社独自の基準を設けて高い安全性を確保しています。
挑戦
赤ちゃんが口にするものだからこそ、
妥協のないものづくりを。
商品の設計から数え切れないほどの検証と試作を重ねて、ようやく量産化が実現します。高い機能性と耐久性を維持した上で、工場における生産性も確保しなければならないため、一つの哺乳器の開発・改良に数年かかることも珍しくありません。
開発段階でモニタリングを行うと、乳首の肉厚や吸い穴の大きさをほんのわずかに変えただけでも赤ちゃんは反応を見せてくれます。言葉は発しなくても、表情や口の角度、モニター画面に映る舌の動きから、飲みやすさの違いを私たちに知らせてくれるのです。
哺乳器は赤ちゃんが「生まれてはじめて口にするもの」になる場合があります。だからこそ、細部まで妥協せず、品質を高めていかなくてはなりません。原料の配合や形状、加工技術などあらゆる面から課題を突き詰め、飲みやすさと耐久性を両立するために粘り強く挑戦し続けていくこと。これが、ピジョンのものづくりに課せられた責任なのです。
確信
すべての工場で、
同一の全数検査を実施。
ピジョンが製造する人工乳首の数は、年間一億個を超えます。その一つ一つの安全性をより確かなものにするために、私たちは公的規格基準以外にも自社独自の厳しい品質管理基準を設け、すべての工場で同一の品質検査を実施しています。
生まれてまもない赤ちゃんが直接口にするものだからこそ、原料となるシリコーンは安全性と衛生性が確認されたもののみを使用し、工場への受け入れ時と製造前に異物検査を実施。さらに、成形直後と出荷前の2回にわたる全数検査、品質管理専門の試験官による2時間毎の抜き取り検査も行っています。
品質検査により一カ所でも不具合が見つかった場合には、その時間帯に製造された人工乳首をすべて再検査し、問題がないことを確認しています。
確信
人の目と手と機械を駆使して、
わずかな不良も見逃さない。
工場における品質検査では、人工乳首一個につき15項目以上を検査します。成形サイズ、吸い穴、通気バルブ、弾力性といった機能検査は専用の計測機器を用いて行い、異物混入、ほこりの付着、樹脂のはみ出し・欠損といった外観検査は機械だけに頼ることなく、目視やルーペでチェックしています。ほこりや樹脂のはみ出しがあれば、すべて手作業で取り除きます。
品質検査をすべて機械化すれば作業効率は上がりますが、中には人の繊細な感覚を必要とする検査もあります。私たちは何よりも安全性を優先し、人の目と手と機械を駆使して品質を確かめているのです。
なかでも最も神経を使うのが、小さなV字型「通気バルブ」の検査です。ここは「人工乳首の生命線」ともいえる重要な部位。赤ちゃんがミルクを飲んでいるときに、きちんと通気しなければ哺乳びんの中の圧力が下がってうまく飲めなくなってしまいます。通気バルブが規定通りのサイズに開いているか、そこから出る空気の量に問題がないか、わずかな誤差や変化も見逃さないよう細心の注意を払いながら検査しています。
確信
一つ一つの乳首に刻まれた、
トレーサビリティの刻印。
ピジョンの人工乳首の底には、小さなアルファベットと数字がレーザーマーキングされています。これは商品がいつ、どこで、どの時間帯に作られたかを示したもの。お客様からお問い合わせがあった際に素早く商品の製造履歴を追跡できるようにする、トレーサビリティの取り組みです。
また、万が一お客様から商品が返品された際には、最大2000倍に拡大できる光学顕微鏡を使って細部を観察し、不具合の原因を究明します。その結果をすぐさま該当工場にフィードバックし、加工機に問題がないかなど工場内の設備・環境を改めて検査しています。
人工乳首は赤ちゃんに栄養を届け、命を支える商品です。一つ一つの人工乳首の先に、一人一人のかけがえのない赤ちゃんがいることを胸に刻み、今日もすべての工場で、確かな品質を見極めています。
浸透
「お客様目線」の品質基準を
グローバルに展開。
日本、タイ、中国、インドネシア、トルコ、インドに生産拠点を持ち、「赤ちゃんのための世界一のものづくり」を目指しているピジョン。地域ごとに環境や文化が異なる中、常に同じ品質の商品をグローバルに展開するために掲げているのが「PQS（ピジョン・クオリティ・スタンダード）」です。
これは、お客様が実際に商品を使用した際の安全性や使いやすさの基準をピジョン独自に厳しく制定したもの。たとえば哺乳器の場合、寸法や強度だけでなく、手でボトルを振った時に漏れがないか、洗剤や消毒液への耐久性はどうか、パッケージのシールや説明書のインクは赤ちゃんにとって安全なものかなど、100項目にも及ぶ品質評価基準が定められ、その基準をクリアしたもののみが商品化されています。
また、製造段階においても独自の管理基準を定め、工場内の空気清浄や照明、温度、作業着の着用方法や手の洗い方まで厳しく管理しています。
浸透
議論を重ねて、
厳しい品質管理の「背景」を理解する。
しかし、環境や文化が異なれば、製造スタッフの価値観もさまざまです。安全性や衛生性、使いやすさに関する厳しい基準に対して「なぜそこまでするのか」と疑問が生じることも少なくありません。すべての工場で長期間にわたって品質の維持・向上を目指すには、単にマニュアルを覚えるのではなく、何のためにここまで厳しい品質基準を設けているのか、その背景を理解してもらう必要があります。
私たちは製造スタッフに、商品の不具合が赤ちゃんに及ぼす影響から、ピジョンのものづくり文化、各地域の住環境・子育てに対する考え方にいたるまでを丁寧に説明します。理解を深めてもらうため、イラストや映像を用いることもあります。
お客様が実際にこの商品を使うのはどんなときなのか、そこで起こりうる不具合は何か、それを防ぐためにはどのような検査項目が必要なのか……。そうした議論を重ねるうちにスタッフの品質管理に対する意識が高まっていくのです。
浸透
一人一人の高い意識が生み出す、
ピジョン・クオリティ。
優れた品質を生み出すのは、いつの時代も「人」であると私たちは考えています。最先端の技術を導入しながらも、機械任せにするのではなく、スタッフ一人一人が赤ちゃんやご家族のことを真剣に考えて細部まで工夫を凝らし、安全性を高めていく。この姿勢こそがベビー用品メーカーのパイオニアとして歩み続けてきたピジョンの「強み」であり、製品に込めた「愛」なのです。
ピジョンの商品は長く愛され続けるロングセラーが多く、中には何十年にもわたって作り続けられているものもあります。各地の工場と密にコミュニケーションを図り、スタッフとの信頼関係を築きながら、ピジョンのものづくりに対する考え方を一人一人の内に浸透させていくこと。これが品質向上のための確かな道のりだと考えています。
究める
赤ちゃんの口や舌の動きを
外側と内側から観察。
赤ちゃんの「ありのまま」を受け止め、じっくりと観察すること。ここから、ピジョンのものづくりは始まります。中央研究所には赤ちゃんの行動観察（モニター活動）を行なうためのモニタールームを設置。近隣に住む赤ちゃんとママの協力を得て日常的にモニター活動を行なっています。その数は年間250組以上にのぼります。
モニタールームではママに普段通りに授乳をしてもらい、哺乳3原則*から成り立つ赤ちゃんの哺乳運動をビデオやエコー（超音波診断装置）などを用いて観察します。直母乳首と人工乳首による哺乳運動の違いも比較研究します。*哺乳3原則
長年にわたる哺乳研究により、赤ちゃんの哺乳運動は以下の3つの原則から成り立つことがわかっています。
吸着：パクっとくわえて、口を乳首・乳輪にピッタリ吸着させること
吸啜（きゅうてつ）：舌を波のように動かして、乳首をしごいておっぱいを引き出すこと
嚥下（えんげ）：ゴクンとなめらかに飲み込むこと
赤ちゃんの「飲む」動きは、大人のそれよりも複雑で、舌を波のようにうねらす独特の動きで母乳やミルクをしごき出します。その様子がエコー画面に映し出されると多くのママは「すごい」と感激します。赤ちゃんの口の中の動きを目で確かめることは、私たち研究者だけでなく、ママにとっても新たな発見につながっているのです。
究める
「感覚」を数値化することで、
人工乳首は進化する。
モニタリングが終わると、ビデオの映像とエコーの映像を重ね合わせるピジョン独自の手法を用いて吸着時の口の角度や深さを調べます。また、舌の動きの滑らかさや圧力などの測定・分析を行うこともあります。そして蓄積したデータをもとにさらに研究を重ね、学会にてレポートを発表します。ピジョンの研究がきっかけとなり、病産院との共同研究に発展することも少なくありません。
近年は「吸着深度」に関する研究を重ね、赤ちゃんの口の中に乳首が安定するポジションがあることもわかってきました。これまで「乳首をぐっと深くくわえさせる」という感覚的な表現に留まっていた吸着を数値化できれば、人工乳首の使い勝手がさらに向上し、よりよい哺乳ができるようになると考えています。
究める
乳首を究めることは、
ママのおっぱいを目指すこと。
モニター活動を続けていると、ママの授乳スタイルや赤ちゃんの哺乳運動は十人十色であることがよくわかります。それぞれの個性を大切にしながらも、その根底にある「哺乳の共通項」を探り出し、商品の開発や改良へとつなげていくこと。それが哺乳研究の難しさであり、同時にやりがいでもあります。
乳首を究めることは、ママのおっぱいを目指すことにほかなりません。知れば知るほど奥が深く、決して超えることのできない理想ですが、私たちはモニター活動を通じて哺乳3原則の一つ一つを解明し、直母乳首に限りなく近い人工乳首の開発を目指して研究を重ねてきました。過去も現在も未来も、目の前にいる「ありのまま」の赤ちゃんとママこそが、ピジョンのものづくりの「教科書」なのです。
研ぎ澄ます
直接お会いして、
ありのままの育児を見聞きする。
世界中の赤ちゃんとご家族の日常生活に溶け込んでいる、ピジョンの商品。実際の育児シーンや育児用品がどのように使われているのかを直接見聞きすることで、よりよいものづくりが実現できるのではないか。そうした考えのもと、私たちは世界各地で訪問による行動観察や個別・グループインタビューを行っています*。*社会情勢を鑑みて、オンラインにて実施する場合もあります。
一年間にお会いするママの数は、国内だけでも数百人。住まいの環境や家族構成はさまざまで、授乳やオムツ替えといった育児にもそれぞれの個性や試行錯誤が感じられます。私たちはママの行動の一つ一つを見つめ、お話を伺い、行動に表れていない「心の奥にある気持ち」もくみ取りながら、お客様さえも気づいていないような「お困りごと」を見出していくのです。
研ぎ澄ます
「なぜ？」という問いかけが、
心を開く鍵になる。
ご自宅に伺う場合は、普段通りの育児を見せていただけるよう、私たちは気配を消して空気のような存在になることを心がけています。そんな中でも、五感をしっかりと研ぎ澄ませ、仕草や表情、声のトーンの変化などを逃さないように神経を集中させています。
五感を研ぎ澄ませてママの姿を追っていると、ふとした時に気になる行動を目にすることがあります。調乳をする際の哺乳器の持ち方、オムツ替えの際のおしりふきの出し方など些細なことですが、ものづくりの視点で見ると、安全性や使いやすさにつながる重要なポイントです。ママが無意識にやっている行動にも必ず「理由」があると考え、私たちはやわらかく粘り強く問いかけを続けます。
質問するだけでなく、自身の経験談を話したり、別の方法を試してみてもらったり、さまざまな角度からアプローチしていくと、ママも「あ、そういえば……」と思い出すように心の奥にある気持ちを話してくれることがあります。「なぜ？」という問いかけがママの心を開く鍵になるのです。
研ぎ澄ます
「お困りごと」を解決し、
「当たり前」を見直すために。
ピジョンでは年間数万人に及ぶアンケート調査も行っています。しかし、アンケートの回答やその結果を数値化したグラフだけでは、なぜそうした考えや行動に行き着くのかといった理由まではわかりません。机上で考えているだけではなく、一人一人の声を聞きに行くこと。それが「ピジョンがやるべきこと」を見つけるための最善の道だと考えています。
育児は数字やイメージだけでは語れない、奥深いものです。お客様とお話をしていると予想もしていなかった答えが返ってきたり、考え込んだり、時には涙を流しながら心の奥にある気持ちを打ち明けてくれることがあります。そこによりよいものづくりのためのヒントがあるのです。
ピジョンの商品やサービスを通じて「お困りごと」を解決し、育児がもっとスムーズになるように。「なんとなく」や「当たり前」を見直して、育児に新たな喜びや楽しさをプラスできるように。そうした想いを胸に、私たちはお客様の心のドアをノックし続けています。
共に創る
お客様の気持ちに寄り添い、
言葉を真摯に受け止めて。
「乳首のサイズはどう選べばいいですか？」
「うまくさく乳ができなくて……」
電話やメール、お手紙などを通じて毎日のように寄せられる、お客様からのお問い合わせ。その一つ一つを真摯に受け止めているのが、ピジョンお客様相談室です。
お客様の対応にあたるスタッフはみな経験豊富なプロフェッショナル。お互いの顔が見えない状況でも安心してお話していただけるように、声には「笑み」を含ませて穏やかに。一語一句丁寧に言葉を紡ぎ、お客様の置かれている状況を具体的に想像しながら、親切でわかりやすいお話しの仕方を心がけています。
お話中に赤ちゃんの泣き声が聞こえてきたら「落ち着く頃におかけ直ししましょうか？」とご提案することもあります。１回のお電話で解決できない場合は、納得いただけるまで何度もやりとりを重ねます。マニュアル一辺倒ではなく、一人一人の状況や気持ちに寄り添う。それがピジョンのお客様対応のあり方です。
共に創る
すべての声が財産。
よりよい
ものづくりに活かしたい。
お客様相談室に寄せられた声は社内のシステムを通じて各部署にリアルタイムで発信。一つ一つのお申し出を大事に受け止め、その内容を吟味し、粘り強く品質の改善につなげていきます。せっかくお寄せいただいた貴重なご意見やご要望を無駄にすることなく、確実にものづくりへと活かし、よりよい商品やサービスをお客様にお届けしたいという想いからです。
時には商品に対して、厳しいご意見をいただくこともありますが、それはピジョンというメーカーを信頼していただいているからこその叱咤激励。その信頼に全力では応えなくてはと気を引き締めます。一方で、商品に関する喜びのメッセージや心のこもったお手紙をいただいた時には、嬉しさで胸がいっぱいになります。お客様からのすべての声がピジョンにとってかけがえのない財産なのです。
共に創る
よりよい商品を共に創りあげる、
ピジョンとお客様の絆。
商品の「使い手」であるお客様と「作り手」であるピジョンの想いがつながることで、お客様目線の商品やサービスがたくさん生まれています*。万が一割れた際のガラスの飛散を低減するシリコンコーティングの哺乳びんや乾燥肌の赤ちゃんに向けた保湿力の高いスキンケアアイテムなど、「こんな商品があったら」という実際の育児を通じての声が反映された商品は、どれも高く支持されています。*お客様の声を活かしました
赤ちゃんとご家族が使うベビー用品を、より安全で、より使いやすく、より楽しいものにしていくこと。それがピジョンの願いであり使命です。これからも双方向のコミュニケーションを重ね、信頼関係を築き、育児に役立つ商品を、いっしょに創りあげていけたら。お客様にとってかけがえのないパートナーになることを私たちは目指しています。
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すべての赤ちゃんの
「哺乳する力」を引き出すために。
ピジョンは、日本、上海、シンガポールに開発拠点を持ち、各地の病産院と連携を図りながら、小さく生まれた赤ちゃんや障がいを持つ赤ちゃんの哺乳運動を研究・サポートする活動を行なっています。
哺乳運動は赤ちゃんが生まれ持った能力で、吸着・吸啜(きゅうてつ)・嚥下の「哺乳3原則*」から成り立っていますが、小さく生まれた赤ちゃんは、吸着・吸啜・嚥下が上手くできず哺乳に問題が生じる傾向にあります。*哺乳3原則
長年にわたる哺乳研究により、赤ちゃんの哺乳運動は以下の３つの原則から成り立つことがわかっています。
吸着：パクっとくわえて、口を乳首・乳輪にピッタリ吸着させること
吸啜（きゅうてつ）：舌を波のように動かして、乳首をしごいておっぱいを引き出すこと
嚥下（えんげ）：ゴクンとなめらかに飲み込むこと
そこでピジョンは「低出生体重児用乳首」や「弱吸啜乳首」といった専用の乳首を開発。病産院での検証や改良を重ね、小さなお口でも吸着しやすい乳首の大きさ、無理なく吸啜できるシリコンの厚みや柔らかさ、やさしくゆっくりと飲める流量を追求しています。専門的なケアを必要とする赤ちゃんのために
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赤ちゃんの成長と家族の喜びが
研究の原動力に。
一方、先天性異常の一つである口唇口蓋裂を持つ赤ちゃんは吸啜する力はあるものの、口唇または口蓋に披裂があるため乳首を吸着しにくいという課題を抱えています。ピジョンが開発した「口唇口蓋裂乳首」は、披裂があってもくわえやすく、披裂部からの空気もれやミルクもれを防ぐため、上唇側のシリコンをやや肉厚に設計。また口腔内の陰圧が弱くても飲めるように内側に小さな弁をつけて逆流を防いでいます。
最初は経管で母乳を摂取していた赤ちゃんが、ピジョンの乳首を使って少しずつ経口で哺乳できるようになったり、使う乳首がどんどんサイズアップしていったり……。赤ちゃんの成長が目に見えるほど、うれしいことはありません。「この商品があって本当によかった」「上手に飲めるようになった」といったご家族からの喜び声もまた、私たちの研究を支える原動力になっています。
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「Breast Milk is Medicine」を合言葉に、
小さな命を支えたい。
「Breast Milk is Medicine」（母乳は薬）。これは各地のNICU（新生児集中治療室）でよく耳にする言葉です。早産・極低出生体重の赤ちゃんにとって母乳は命につながる大切なもの。未熟な内臓に負担をかけずに消化できる唯一の栄養であり、様々な病気を予防する薬の役割も果たします。しかし、わが子に十分な母乳を与えられずに悩んでいるママがいることも忘れてはなりません。
ピジョンでは、産後の体に負担をかけずに母乳の出を促すさく乳器の開発に力を入れるとともに、新たなチャレンジとして「母乳バンク」*の開設サポートにも乗りだしました。一般社団法人日本母乳バンク協会と連携して国内２拠点目・民間初となる母乳バンクをピジョン本社内に立ち上げ、年間約600名の早産・極低出生体重の赤ちゃんにドナーミルクを届けています。*母乳バンク
早産・極低出生体重児が、自分の母親から母乳を得られない場合に、寄付された母乳を処理した「ドナーミルク」を提供する施設。国際的な運用基準に基づき、寄付された母乳の検査や低温殺菌処理を行い、安全に保管されています。
赤ちゃんを大切に思う気持ちは、世界共通。それは、さまざまな垣根や困難を乗り越える力になります。すべての赤ちゃんのよりよい哺乳をかなえるために、私たちはこれからも世界の医療専門家と共に研究・サポートを続けていきます。