赤ちゃん一人ひとりの輝きを育むための取り組み
後期早産児のご家族の心のケア
ピジョンにっこり授乳期研究会※は、一般のママ向けに授乳に関する情報を包括的にまとめた「しあわせ授乳サポートBOOK」を制作し、無償提供をする等、様々な活動を行っています。2018年からは、NICU (新生児集中治療室)・GCU(新生児治療回復室)に入院した後期早産児のママの心の支援を開始しています。 ※ピジョンにっこり授乳期研究会…「より多くの赤ちゃんが健康に育ち、より多くのママ・パパが子育てに幸せを実感できることを大切にする社会を目指す」を理念とし、授乳期のママと赤ちゃんの専門家とともに、授乳期の課題を見つけ、ソリューションを提供するプロジェクト
後期早産で生まれた赤ちゃん(後期早産児)について
日本で1年間に生まれる約86万5千人の赤ちゃんのうち、在胎37週未満の早産で生まれてくる赤ちゃんは約4万9千人です。※
その早産で生まれた赤ちゃんの約8割、2500g未満の低体重で生まれた赤ちゃんの約半数は、出産予定日より数週間早く、在胎34週~36週で生まれた赤ちゃん(後期早産児)たちです。※
しかし、NICUにおいて、出生体重が1,000g未満で生まれた赤ちゃん(超低出生体重児)や1,500g未満で生まれた赤ちゃん(極低出生体重児)、先天性疾患のある赤ちゃんと比べると、後期早産児は相対的に重症度が低く、入院期間も短いため、赤ちゃんに対するケアや母親の心の変化についてもほとんど研究対象とされておらず、先行研究は少ないです。
※出典:人口動態調査 人口動態統計 確定数 2019年
後期早産児とご家族の心のケアに対する取り組み
ピジョンにっこり授乳期研究会は、NICU・GCUに入院した後期早産児を出産した母親が心の中に抱える想いを明らかにするため、2018年から研究に取り組み、医療従事者向けの学会等において発表を行っています。
第59回日本母性衛生学会総会・学術集会 学術発表(口演)の様子
- ―学会発表実績―
2018年
・第59回日本母性衛生学会総会・学術集会 一般口演
・第28回日本新生児看護学会学術集会 ランチョンセミナー
2019年
・第60回日本母性衛生学会総会・学術集会 一般口演
・第60回日本母性衛生学会総会・学術集会 ランチョンセミナー
また、その研究過程にて、母親への心のサポート、情報提供の必要性が明らかになり、支援策の一つとして、本研究会の専門家とともにご家族へ向けたサポートブック (NICU・GCUに入院した後期早産児とそのご家族向け冊子)を作成、無償で提供しています。さらにフォトギャラリーを開設し、NICU にいる赤ちゃんとご家族の輝きを知っていただく活動も行っています。サポートブックやフォトギャラリーは、ピジョンにっこり授乳期研究会のホームページからご覧になれます。
本研究会は、一人ひとりの赤ちゃんに目を向け、ママ・パパがより子育てに幸せを感じられるよう、今後もさらに研究を進め、社会に情報を発信していきます。
関連SDGs
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